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創り育てるコミュニティタクシーの視察

 

平成30年10月31日、水曜日にコミュニティータクシーについて総務消防委員会で先進地行政視察のため山口県山口市に伺いました。

そこで、

山口市の創り育てるコミュニティータクシーについて、どのように取り組んでいるのか

と関心をお持ちの方に向けた内容です。

それでは、以下に山口市のコミュニティータクシーについて説明していきます。

 

コミュニティータクシー事業

山口市から頂いた視察の資料

1日目は山口県山口市のコミュニティータクシー事業の視察です。

 

事業を実施した背景

平成17年10月に山口市・小郡町・秋穂町・阿知須町・徳地町が合併しました。さらに平成22年1月に阿東町を編入したため市内(面積1023.23k㎡)に都市が分散している多核分散型の都市構造でした

旧山口市ではコミュニティーバスが運行されていたが、旧5町では運行されておらず不公平感から旧町民から不満の声が挙がっていました

山間部が多いためマイカー依存度が高く、公共交通機関の利用者が減少しています。そのため交通事業者が事業を継続する保障がありません。そのような状況のもとで自動車免許証を返納したら移動手段がなくなってしまうと市民が不安を抱いていました。

市内の全ての地域にコミュニティーバスを運行させることは財政負担が重過ぎます

 

事業実施までの経緯

行政が交通手段を確保するという今までの考え方から市民、事業者、行政が協働し、みんなで交通手段を創り育てるという考え方に見直しました

地域ごとに検討会を、そして意欲がある地域に対しては勉強会を行って山口市の公共交通の在り方を検討し、行政は資料提供のみに徹しました。

事業者の理解と協力が不可欠であるため市民、事業者、行政が事業の検討段階からともに考えました。実証運行のモデル地域を募集したところ5つの地域が手を挙げ、その地域を行政が支援しました。現左では7つの地域で事業が導入されています。

 

事業の内容

都市核(山口・小郡)と地域核(秋穂・阿知須・徳地・阿東)間は事業者主体の公共交通を、また地域核と集落間は地域主体のコミュニティーバス・タクシーを運営しています。 

コミュニティータクシー事業は事業者の営業活動のなかで閑散な時間帯を活用しています。

 

事業に目標が設定されている

乗車率30%以上

(年間乗車人数×正規運賃+協賛金等)÷運行委託費
但し、地域内に病院または商業施設がない場合は25%以上

目標達成に向けて、おでかけツアーや演歌コンサートの企画、市内一斉ノーマイカーデー実施などの取り組まれている。

 

収支率30%以上

1便あたりの乗車人数÷使用車両の定員

目標達成に向けて協賛金集め、車両小型化、運行計画改善を行っている

 

事業の効果

市民がコミュニティ―タクシーを利用するなかでタクシー運転手と顔なじみとなることでタクシー事業者の営業稼働率が向上しました。

また、コミュニティータクシーの運行に乗車率と収支率の目標が設定されたことで地域が目標達成に取組むなかで行政に対する依存から協働へと意識の変化が芽生えました

 

課題と今後の対応

収支率改善のために協賛金を集めて目標達成すると行政の支援金が減らされるという噂が流れた

目標を達成した地域に対するインセンティブ設定を模索している

 

事業者運転手の高齢化と担い手が不足していて、運転手確保が困難でタクシー事業者が撤退した地域がある

運転手確保に向けて運輸局敷地内にて運転体験会を計画している

 

市民の7割が一度も利用していない

健康福祉、観光など連携を強化し、運用形態・体制などを調査研究している

 

最後に

市内を隈なく巡回して欲しい、目的に早く到着して欲しいというご要望が多いようですが、コミュニティーバスだけでは難しいと思います。

市役所などの公共施設・病院・駅・商業施設など利用者が多い点を結ぶのはコミュニティーバス、そのバス停と住宅地を結ぶのはコミュニティータクシーにして役割分担するのが良いと思います。

また、コミュニティータクシー事業を始める際に市民・タクシー事業者・行政の三者で検討を始めたこと、そして下記のように取り組んだことが事業を進めていく秘訣だと感じました。

 

収支率・乗車率を30%以上という目標を定めた

交通機関の分担を定め、拠点・拠点間はバス、山間部はグループタクシー、その他はコミュニティ―タクシー