自由民主党愛知県支部連合会で平成30年8月23日、木曜日に衆議院第二議員会館と復興庁へ、そして24日、金曜日に福島第一原子力発電所へ伺いました。
そこで、
と関心をお持ちの方に向けた内容です。
それでは、以下に説明していきます。
自由民主党愛知県連合会青年局の視察に参加し、
総務省が進めるSociety5.0
福島第一原子力発電所のいま
を学ばせていただきましたのでお伝えします。
Society5.0とは
狩猟社会がSociety 1.0
農耕社会がSociety 2.0
工業社会がSociety 3.0
現在の情報社会であるSociety 4.0
そして、Society5.0とは
サイバー空間と現実空間を高度に融合させた新たな社会
という意味です。
衆議院第二議員会館にて
衆議院第二議員会館前です。
総務省職員の方にSociety5.0について説明して頂きました。
食べられるのは議員会館だけ
昼食はここでしか食べられない○○家さんの牛重をいただきました。価格は1,200円で肉質・汁の染み込み具合など、いつもの牛丼とは明らかに異なります。
復興庁の取り組み
吉野正芳復興大臣との面会
大臣室からは官邸と国会議事堂が見え、景色が良い部屋です。
お忙しいなか、吉野復興大臣に約20分ほどお時間をいただき復興庁の取組について説明いただきました。ご自身も東日本大震災で被災されていることもあり、被災者の心情を慮り、東日本の復興に対して並々ならぬ思いを持っていらっしゃると感じました。
長坂康正復興大臣政務官との面会
政務官室の什器は黒で統一されており、指紋一つなく、とても綺麗な部屋です。長坂復興大臣政務官から本庁の取り組みについて説明していただきました。この1年半の間に東北地方の市町村に延べ約100回も訪問され、首長から様々な要望を対応され、また復興に関する会議に多数出席されています。
風評の払拭
お話のなかで印象に残ったのは風評の払拭です。現在、福島県内の放射線量は国内外の主要都市と変わりありません。そして食品中の放射線物質に関する日本の基準は世界で最も厳しい水準です。
このような状況にも関わらず中国・香港・台湾・マカオは福島県産の広い品目で輸入規制を、また韓国・シンガポール・アメリカ・フィリピンは一部、輸入規制を行っています。
国や福島県は各国に対して輸入規制の撤廃を要請しています。その成果が実り、今年8月にブラジルが輸入規制を廃止しました。
福島第一原子力発電所の今後
発電所へ入所する前にいろいろな説明を伺いました。
燃料取り出し
1号機 2023年度に開始
2号機 2023年度に開始
3号機 2018年11月開始
4号機 移送完了(地震発生時、定期点検中で運転停止中だった)
地下水を汚染源に近づけない
建屋近傍井戸で地下水をくみ上げる
地下水上流側井戸で地下水をくみ上げる
陸側遮水壁(凍土方式)で水の流れ込みを防ぐ
発電所内の敷地を舗装して雨水の浸透を抑える
汚染源を取り除き、汚染水を漏らさない
ALPS(アルプス多核種除去設備)で汚染水を浄化する
海側遮水壁で海に汚染水の流出を防ぐ
地盤を改良する(水ガラスで地盤粒子間を埋めて透水性を下げる)
汚染水貯留タンクをボルト締付型から溶接型に変更する
このように計画・実施し、廃炉に向けて取り組んでいます。
福島第一原子力発電所までの道中
帰還困難区域では住居の前に、立ち入ることができないようにバリケードが設置されています。また店舗のガラスは割れ、天井が崩れ、駐車場の車両は停まったままなど地震発生時のままの状況と復旧・復興に向かっている状況が混在していました。
以前視察した際は、道路沿いに汚染土が入った無数のフレコンバッグ(黒い袋)が置いてありましたが、東京オリンピックの聖火リレーの出発点であるため、景観に配慮して移動させたそうです。
バスがよく走っていますが、これは福島第一原子力発電所で働く方を乗せたバスや視察する方を乗せたバスだそうです。核保有国の外国人の方がよく視察に来るそうです。
Jビレッジ
原発事故対応の拠点として茶色の鉄板が敷き詰められ、資材や車両で埋め尽くされていました。現在では芝生で緑一杯となり本来のサッカートレーニングセンターの姿に戻っていました。
福島第一原子力発電所を視察して
発電所内をバスで移動しながら視察させていただきました。要所で厳重に警備されていて、バスの周囲を目視して検査を行い、許可されないと検門を通過できません。
2号機と3号機の間をバスで通りましたが、放射線測定器が瞬間的に260mSvを示しました。
事故当時と現在の比較
原子炉建屋に流入して発生する汚染水は
現在は約 200㎥/日(事故当時は約500㎥/日)
周辺海域の放射性物質濃度( Bq/L )は
現在は0.7未満(検出限界値未満)(事故当時10000)
となっています。
福島県内の空間線量率(mSv/h)(ある時点) は
福島市0.15
ケララ1.05
ソウル0.12
シンガポール0.10
ベルリン、北京0.07
ニューヨーク0.05
であり世界各都市と比較しても、ほとんど同じです。
また、放射線は身の周りに存在しており、日本で受ける年間の放射線量は平均で自然界から2.1mSv、医療行為から3.9mSvを浴びています。
最後に
新聞や報道では分からないことが現場にたくさんあり、現場を観ることの大切さを再認識しました。一度観に行ったことがあっても情報の更新をしていくことも大事であると感じました。情報は鮮度が大事です。
普通では観られないことを視察させていただき、一日も早い復旧・復興を祈念しつつ感謝申し上げます。