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自治体はなぜSDGsに取り組むのか

 

令和元年10月11日、金曜日にSDGsについて総務消防委員会で先進地行政視察のため神奈川県小田原市を伺いました。

そこで、

小田原市のSDGsについて、どのように取り組んでいるのか

と関心をお持ちの方に向けた内容です。

それでは、以下に小田原市のSDGsについて説明していきます。

 

能動的な人材の育成に向けたSDGsの取組み

視察の様子
小田原市に頂いた資料

最終日は神奈川県小田原市のSDGs(持続可能な開発目標)の取組みについての視察です。

 

SDGsとは

SDGs17の目標

平成27年の国連サミットで持続可能な開発のための令和12年までの国際目標として採択され、17の大目標と169の小目標から構成され、地球上の誰一人として取り残さないことを誓っています。

 

ある新聞記事ではSDGsの認知度は27%であり、30、40代の男性には知られていますが、高齢者、女性、子供にはほとんど知られていません。そのため認知度を高めるよう周知を図ることが求められています。

 

SDGsに取り組み始めた背景

小田原市ではSDGsの先駆者である二宮尊徳先生がいらっしゃり、現在でも持続可能な開発目標につながる取組を行っているということもあり、一回目の選定の際は応募しませんでした。その後、民間がSDGsに関心を持ち始め、社会の状況が変わり、市長の意向もあって、二回目の選定に応募することにしたそうです。二回目の選定で必ず選定されるために、既にSDGsに取り組んでいた神奈川県に助言を求めました。

 

肝は民間との連携

神奈川県は民間事業者と連携しており、SDGsに選定されるには民間との連携が肝で、自治体の既存事業をいかにSDGsの17大目標に紐付けるかにかかっています。SDGsは手段であり、可能性を高めるためにつながりを拡げ、後押しをすることです。

 

SDGsの先駆者である二宮尊徳先生の積小為大の精神

また普段の生活において問題意識を持って小さな積み重ねを行い、大きな変化につなげて17大目標を実現させることでもあります。

 

能動的な人材育成

何かが起きたら行動できるような能動的な人材育成に注力するために、まずは、おだわら市民大学で現場を学び、人のチカラを育んでいます。今後の課題は人材を育成した後の出口戦略であるということでした。

 

SDGsを学ぶためのカードゲームX(クロス)

カードゲームX

クロスを体験させていただきました。

 

ゲームで使う2種類のカードがあり、

トレードオフカード
(一方を立てると他方が倒れる課題が描かれている)

リソースカード
(観光、農業、微生物、VRなどの資源が描かれている)

があります。

 

例えば、

トレードオフカード
「開発途上国から米の輸入を増やしたら、日本の農業が壊滅しそうになった」を使用します。

リソースカード
「微生物」を使って、できるできないは考えず自由な発想でこの課題を解決する考えを出していきます。

微生物を研究して栄養価が高く美味しい農産物を作る

次に、リソースカード「観光」を使う

微生物研究所の見学ツアーを企画し、その旅行客にその農産物を売る

というようにどんどん繋げていきます。

 

最後に

SDGsは何のために取り組むのか、というご意見をよく聞きます。

小田原市ではSDGsの周知と理解を広めていくことで何か問題が起きたら能動的に行動できる人材を育成しています。このようにSDGsに取り組むことは手段であって目的ではありません。日本では昔から二宮尊徳先生を始め大勢の偉人が既にSDGsを取り組んでいます

新たに取り組むというよりは温故知新の精神で思い出すというべきかも知れません。その一環としてSDGsゲームで子供達が遊びながら学ぶことができれば良いと思います。